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参考文献

ビジネス契約書の基本知識と実務

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『ビジネス契約書の基本知識と実務』(花野信子、民事法研究会、平成20年)は、ビジネスでの契約実務に特化した契約実務の入門書です。

著者の花野信子氏は、弁護士の方です。シンクタンクでの勤務経験がおありです。また、契約の基礎講座などもおこなっていらっしゃいます。このため、本書の記述内容も、実務経験や講演内容にもとづいた実践的な内容となっています(巻頭「はしがき」、巻末「著者略歴」より)。

本書は、タイトルのとおり、ビジネスの契約書についての基本知識と実務について記述されています。対象者は、契約実務の入門者となっています。

バランスの取れた初学者・入門者向けの良書

本書は、企業向けのビジネス契約の入門書です。

本書の内容は、ビジネス契約の特徴、ビジネス契約の基礎実務、モデル契約例の紹介・説明の3部構成となっています。類書にありがちな、雛形のみ、理論のみ、実務のみ、というような、一部の内容に偏ったものではないため、非常にバランスのとれた内容となっています。

著者が「はしがき」の部分で「今回、『入門編としてわかりやすいものを』との執筆のご依頼を受け、(中略)入門者向けに契約の基礎セミナー・研修を行っている経験等を生かして対応することが可能かと思い、お引き受けしました。」と記述していらっしゃるように、本書の内容は、主に初学者・入門者向けのものとなっています。

ただ、だからといって、表面的な内容や基本的な内容に終始しているというわけではなく、具体的な文例・事例の記載を通じて、実務的にも十分に活用できる内容となっています。

また、著者は「はしがき」の部分で、「学問的な分析が不十分な点が多々ありますが、」という表現で謙遜していらっしゃいますが、むしろ、類書に見られるような、初学者・初心者には不要な学問的な掘り下げはなされていないため、手軽に読み進めることができます。

コンサルティング契約書に言及している数少ない書籍

特筆すべき点として、本書では、コンサルティング契約書の記載されています。これは、類書ではあまり見当たらない内容です。

コンサルティング契約書は、契約内容によってさまざまな記載の方法があります。このため、一般論としても、一概にその内容を論じることはできません。実務上も、非常に取扱いが難しい契約書です。また、一般的な契約書の書籍では、典型的な契約書についての内容が優先的に記載される傾向があります。

これらの事情があるため、コンサルティング契約書は、契約書の実務書の中では、あまり取り扱われない傾向があります。ところが、本書では、コンサルティング契約書について、文例や各種条項の解説などが紹介されています。具体的には、サービス内容、料金体系、ノウハウの帰属など、コンサルティング契約書にとっては、極めて重要な条項について解説がなされています。

なお、本書は、初学者・入門者向けという性質上、内容は200ページ程度となっています。非常にコンパクトで読みやすいものではありますが、個別の契約書への対応や、より高度な契約実務への対応という意味では、不十分な内容といえるかもしてません。このため、一般的な入門書をご覧になったうえで本書をご覧になりましたら、特定の契約書に特化した実務書か、より高度な内容の契約実務書書籍のいずれかをお読みになることをお勧めいたします。

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最終更新日2012年8月21日