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重要な契約条項

検査のスケジュールと手続き

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業務委託契約書の目的物・役務(サービス)の検査の条項では、検査から合格までのスケジュールを規定します。

これらの規定を記載しておかないと、検査の実施に支障がでることがあります。特に、不合格の場合や、委託者が検査しなかった場合の対応を記載しておかないと、検査から先の契約の工程に進めなくなる可能性があります。

このため、業務委託契約書には、具体的な検査期間や検査期間が満了した場合の対応を記載して作成ます。

検査のスケジュールと手続きを明記する

検査条項では、検査基準のほかに、検査のスケジュールと手続きについても規定します。これは、受託者にとって、特に重要な規定です。これらの規定がないと、委託者が不当に時間をかけて検査をおこなったり、合格・不合格の通知がなかったり、検査に合格した証拠が残らないことになります。具体的には、検査期間と合格・不合格の場合の通知方法などを決定します。

検査期間は、一般的には、目的物の納入・サービスの提供があった日から起算して数日間とします。目的物の納入・サービスの提供があった日は、納入の際に受託者が委託者から徴収した受領書・完了書や、受託者から委託者に引き渡された納品書等によって確定します。この点からも、受領書・完了書等の徴収が重要といえます。

なお、検査期間を日数のような数字ではなく「直ちに」「遅滞なく」「速やかに」などのような、あいまいな用語で表現することがありますが、これはお勧めできません。いうまでもなく、検査のスケジュールが確定しないからです。

これらの用語は法律用語ではあるものの、どの程度の期間を意味するのかは決まっていません。このため、できるだけ数字でわかるように、検査期間は日数で明記します。

また、下請法が適用される下請取引の場合、親事業者が検査をおこなう場合は、親事業者は、その完了日を書面で提示する義務があります(下請代金支払遅延等防止法第3条の書面の記載事項等に関する規則第3条第1項第3号)。

不合格の場合と検査しない場合の対応について

合格・不合格の場合の通知は、一般的には、書面でおこないます。FAXや電子メールでおこなう場合もありますが、内容の保存性や正当性などの点で問題があります。特に、合格の通知は、受託者としては、「納入・提供した目的物・サービスに問題がなかった」という証拠になりますので、できるだけ書面での通知にするべきです。

また、検査に目的物・サービスが合格しなかった場合の取扱いも規定しておきます。具体的には、数量不足の場合の追加納入、数量過剰の場合の引き取り(または同一単価での買取り)、瑕疵(欠陥)がある場合の補修(または代替品の納入)、別の物品の納入の場合の代替品の納入などがあります。さらに、これらの対応の費用、遅延損害金なども併せて規定します。

なお、検査期間や合格・不合格の通知だけを規定するだけでなく、委託者が検査をおこなわない場合の対応も規定しておく必要があります。この点は、特に受託者にとって重要です。具体的には、検査期間が経過しても合格・不合格の通知がない場合の取扱いを規定します。

この点については、検査期間が経過しても合格・不合格の通知が場合は、委託者による検査の実施の有無にかかわらず、目的物・サービスが検査に合格したものみなさるようにするべきです。こうすることで、受託者は、委託者が検査をおこなわないリスクを回避することができます。

逆に委託者にとっては、このような規定は、一方的に目的物・サービスが検査に合格したものとみなされる可能性があるため、受託者に対して、修正を要求するべきです。

参考文献

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最終更新日2012年8月21日