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重要な契約条項

報酬・料金の支払期限

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業務委託契約書では、委託者と受託者の間で支払期限に誤解が生じないように、できるだけ年月日で明記します。

報酬・料金の支払期限の規定は、大きく分けて、日付を数字で規定する方法と特定方法(計算方法)を規定する方法があります。どのような方法であれ、契約当事者で支払期限そのものの解釈が一致するように規定することが重要です。

また、継続的業務委託契約における、いわゆる「締め」という表現は、契約当事者間に解釈の違いが生じる可能性がありますので、注意を要します。

できるだけ日付を明記する

報酬・料金の支払期限は、委託者・受託者双方にとって、極めて重要な条項です。特に、金額が大きな業務委託契約の場合において、支払期限の解釈に違いが生じたときは、委託者・受託者双方の資金繰りに重大な影響を与える可能性があります。このため、できるだけ年月日を数字で明記し、契約当事者双方に誤解が生じないようにするべきです。

ただ、必ずしもすべての業務委託契約が日付で特定できるとは限りません。特に、継続的業務委託契約の場合は、定期的な報酬・料金の支払いとなることが多いため、それぞれ違う年月日となるため、年月日まで特定することは現実的ではありません。このような場合は、「毎月25日」、「毎月月末」のように、日にちだけでも特定できるように規定します。

また、「納入があった日から起算して7日以内」や「検査完了の日から起算して7日以内」のように、「納入があった日」や「検査合格の日」が特定されていない記載は、これらの日付が特定される手続きを規定しておかないと、支払期限が特定されない可能性があります。

特に後者は、検査に合格しないと支払いがおこなわれないため、受託者にとっては、不利な内容といえます。逆に、検査に合格するまで支払いをおこなわなくてもいいため、委託者にとっては、有利な内容といえます。

なお、民法には、「初日不算入の原則」という原則があります(民法第140条)。これは、日、週、月または年によって期間を計算する場合は、原則として、初日を算入しない、という原則です。このため、例えば「納入があった日から起算して7日以内」という支払期限を規定した場合において、実際に納入があった日が4月1日だったときは、支払期限は、4月2日から計算し、4月8日となります(4月7日ではありません。)。

このような民法上の原則を契約当事者双方が知っていないと、支払期限の認識に誤解が生じる可能性があります。例えば、上記の例のような場合は、受託者が支払期限が4月7日であると誤解する可能性があります。このようなトラブルを避けるためにも、支払期限は、できるだけ日付で明記します。

「月末締め・翌月末払い」の問題点

いわゆる「月末締め・翌月末払い」の支払期限の場合は、業務委託契約書の記載は注意を要します。ありがちな記載ですが、「支払期限は月末締め翌月末払いとする。」というような記載は避けるべきです。

特に、「締め」が何を意味しているのかを必ず明記して契約書を作成します。例えば物品の引渡しがともなう契約(例:製造物請負契約など)の場合、納入をもって締め切りとするのか、検査完了をもって締め切りとするのか、その他のなんらかの事由をもって締め切りとするのかを明記します。

そうしなければ、例えば7月31日に納入が完了し、8月7日に検査が完了した物品の支払期限が8月末日(納入を「締め」とした場合)なのか9月末日(検査完了を「締め」とした場合)なのかがはっきしりません。

なお、業務委託契約が下請取引に該当する場合、支払期日は、委託者が給付を受領した日(納入があった日)や役務の提供を受けた日から起算して60日以内で、かつ、できる限り短い期間内において定められなければならない、とされています(下請法第2条の2第1項)。

このため、「月末締め・翌月末払い」の場合、例えば7月1日に納入した物品についての支払いは8月31日となりますが、これは、61日後の支払いとなり、下請法上違反となる可能性があります。

参考文献

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最終更新日2012年8月21日