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重要な契約条項

契約の目的

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契約の目的を規定する条項(以下、「目的条項」といいます。)では、その業務委託契約の概要を規定します。

日本の契約書は、目的条項が信義誠実条項のような訓示的規定となって作成されることがありますが、契約実務上は、あまり意味はありません。

また、秘密保持義務(目的外使用の禁止)との関係がありますので、契約の目的はあいまいに規定するべきではありません。

訓示的な目的条項は意味がない

目的条項では、契約の目的を規定します。契約の目的とは、その契約で、当事者おこなう権利・義務の概要のことです。実際の権利・義務の詳細は個別の条項で規定することになりますので、目的条項の記載は、簡潔なもので結構です。ただし、簡潔であっても、あいまいな記載ではなく、明確な記載とするべきです。

一般的に、業務委託契約では、1委託者が受託者に対してある種の業務を委託し、受託者がこれを受託すること、2受託者が委託者に対して、業務の報酬として一定の金額を支払うこと―の2点が契約の目的となります。1では、委託者の権利と受託者の義務、2では、受託者の権利と委託者の義務を規定しています。

日本では、「相互反映の理念にもとづき、信義誠実の原則に従って・・・」のような、いわゆる信義誠実のような目的条項が規定されることがあります。このような内容は、特に契約に規定するまでもなく、法律上、当然とされている内容です。

このような目的条項は、契約書全体の格調を高め、体裁を整える程度の効果はあるかもしれませんが、法的には、特に意味はありません。このため、このような内容は、特に契約書に記載する必要はありません。

秘密保持義務(目的外使用の禁止)を視野に入れる

情報を開示する業務委託契約では、その開示した情報について、秘密保持義務を課すことがあります。また、その情報の使用を許諾する場合は、同時に、その情報について、目的外の禁止を規定します。この条項に、目的条項の内容が影響を与える可能性があります。

情報の目的外の使用を禁止した条項の目的とは、一般的には、「契約を履行する目的」、つまり、目的条項に記載された「契約の目的」とされます。このため、目的条項で契約の目的が明確になっていないと契約の目的が拡大解釈されてしまう可能性があります。その結果、本来想定していた使用の態様以外の情報の使用がなされてしまう可能性があります。

もっとも、契約の目的は、目的条項だけで判断されるべきものではなく、契約書全体の記載や契約の実態によって判断されるべきものです。このため、目的条項の記載があいまいだからといって、拡大解釈された目的の情報の使用が認められるわけではありません。

しかしながら、上記のように、信義誠実条項のような目的条項やあいまいな目的条項は法的に意味があるわけではありませんので、目的条項は、できるだけ内容が明確にわかるような記載とするべきであることは変わりありません。

関連項目

参考文献

その他の契約書のことなら「契約書の達人」

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最終更新日2012年8月21日