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業務内容の確定

製造請負契約と業務内容

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本項では、委託者とメーカーとの製造請負契約書、特に取引基本契約書における業務内容の確定方法について解説しています。

製造請負契約では、設計図等や試作品を作成するによって業務内容を確定させます。

また、下請法が適用される下請契約の場合は、下請法第3条によって、契約書(いわゆる「三条書面」)を作成することと、その契約書に下請の内容を明記するよう義務づけられています。

なお、契約当事者双方にとって、不正使用や情報漏洩のリスクを防止するため、契約交渉の前の段階で、秘密保持契約を締結することが重要です。

設計図によって業務内容を確定

一般的な製造請負契約では、設計図で業務内容を作成して確定します。また、下請法が適用される下請契約の場合は、下請法第3条によって、親事業者は、下請事業者に対して、「下請事業者の給付の内容」を記載した書面(=契約書)を交付しなければならないとされています(下請代金支払遅延等防止法第3条の書面の記載事項等に関する規則第1条第2項)。

製造請負契約では、事前に試作品などが製作され、委託者と受託者の間で、製造方法や完成品について誤解がないようにします。このため、最終的に完成する製品(=業務内容)そのものについては、契約当事者同士が揉めることは、あまりありません。つまり、ほかの業務委託契約に比べて、契約当事者間で、業務内容の認識にズレが生じることが少ないといえます(そのぶん、事前のコストがかかります。)。

しかしながら、オーダーメイドやワンオフのようなごく少数の生産の場合は、事情が異なります。というのも、オーダーメイドやワンオフの製品の場合、試作品の製作自体に、膨大なコストかかる場合、そもそも試作品自体を製作できない場合などがあります。

このため、契約当事者間で業務内容の認識にズレが生じないように、より詳細で明確な設計図の作成が重要となります。

契約交渉の前の段階で秘密保持契約を締結する

さて、実際に製造請負契約を締結する場合、実務上、契約交渉の段階で、業務内容(=設計図、製造方法、技術上のノウハウ、アイデアなど)を開示する場合が多いです。このような場合、特に委託者にとっては、情報の管理についてのリスク対策が重要となります。

契約交渉の段階で業務内容を開示する場合、委託者は、その交渉が決裂する可能性を考慮しなければなりません。万が一、契約交渉が決裂した場合、業務内容に含まれる貴重な情報が、受託者に悪用されたり、第三者であるライバル会社に横流しされる可能性があります。このようなリスクに備えて、契約交渉の前の段階で、秘密保持契約書を作成し、秘密保持契約を結ぶべきです。

また、秘密保持契約の締結は、受託者にとっても重要です。製造請負契約の契約交渉では、交渉の段階で、委託者が、受託者の工場の生産ラインや、技術上のノウハウについて開示を求めることがあります。これは、委託者が、受託者の技術を審査したうえで製造を委託することがあるからです。

受託者にとっては、工場の生産ラインや技術上のノウハウは、自社の貴重な財産です。これを委託者に悪用されたり、ライバル会社に横流しされたりすると、自社の損害や利益の逸失につながる可能性があります。このため、受託者も、製造請負契約の契約交渉の段階で、秘密保持契約を締結することを検討するべきです。

参考文献

その他の契約書のことなら「契約書の達人」

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最終更新日2012年8月21日