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独占禁止法

業務委託契約における独占禁止法

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本項では、業務委託契約と独占禁止法との関係について解説します。

ある契約に独占禁止法が適用されるかどうかは、さまざまな条件を充たす必要があります。ただ、業務委託契約においては、ごく一部の例外を除いて、全て独占禁止法が適用されます。

このため、特に契約条件について規制している「不公正な取引方法」については、常に注意のうえ、業務委託契約書を作成する必要があります。

原則として全ての業務委託契約に適用される

独占禁止法は、事業者による「私的独占・不当な取引制限・不公正な取引方法」の3つの行為を禁止している法律です(独占禁止法第3条、同第6条)。ここでいう「事業者」とは、「商業、工業、金融業その他の事業を行う者」(独占禁止法第2条第1項)をいいます。

この定義の「事業」については、判例では、「何らかの経済的利益の供給に対応して反対給付を反復継続して受ける経済活動」を指すといわれています(東京都芝浦屠場事件・最高裁判決平成元年12月14日)。

この定義によると、ほとんどの業務委託契約は「事業」に該当し、業務委託契約は独占禁止法の規制対象となります。実際に、「事業」の内容について裁判で争われたり、国・地方公共団体・公益法人が独占禁止法上の「行う者」に該当するかどうかが裁判で争われたりしたケースもありますが、裁判所の傾向としては、これらの定義を広く解釈する傾向があります。

このため、契約実務上は、業務委託契約が独占禁止法の規制対象であるとみなして差し支えありません。

常に「不公正な取引方法」に注意して契約書を作成する

契約実務上、特に問題となるのが、契約条項が独占禁止法(特に不公正な取引方法)に抵触しないかどうか、という点です。この点は、特に委託者は規制対象となる可能性が高いので、注意が必要です。

不公正な取引方法は、独占禁止法でも定義づけられています(独占禁止法第2条第9項)。しかし、この規定ではあまりにも定義が広いため、実際は、公正取引委員会がより明確で具体的な内容を指定する形式を取っています。

現在、公正取引委員会では、「不公正な取引方法」として、16の行為を指定しています。これを、一般的に「一般指定」といいます。これに対して、業界ごとに指定したものが3種類あります。これを、一般的に「特殊指定」といいます。現在、新聞業、物流事業、小売業の3つが指定されています。

実務上は、これらの類型だけではなく、業種や契約内容に応じてさらに詳細に内容を定めた「運用基準」を参考にします。一般的に、これらの運用基準を、「ガイドライン」といいます。このガイドラインには契約の内容の具体例などが記載されていますので、これらを参考に、業務委託契約書を作成します。

特に、業務委託契約では、「流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針」、「共同研究開発に関する独占禁止法上の指針」、「役務の委託取引における優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の指針」、「知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針」などが重要です。

関連項目

参考文献

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最終更新日2012年8月21日